2025/10/09

「AIモード」にどう備える?味方につける4つの対策

技術情報
「AIモード」にどう備える?味方につける4つの対策

Google検索の「AIモード」が2025年9月に日本語対応されました。
これまでの単体のキーワードによる検索やキーワードの組み合わせによる検索から、ChatGPTやGeminiといった生成AIとのチャットで普及した文章形式の問いでの検索に対応するAIモードへの変遷は、これからの検索のあり方が大きく変わる転換点となっています。

このGoogle検索の「AIモード」の導入により、一般的なキーワードの説明を知るための検索では、リンクがクリックされにくくなり、Webサイトへの流入が減少しやすくなることが懸念されます。これにより、Webサイトではどのような対策が必要になるのでしょうか?
今回はAIモードの基本の解説から、必要な対策についてご紹介します。

目次

AIモードとは?

AIモードとは、Google検索で、AIによる生成文章と関連リンクを提示する新たな検索結果です。
これまでもキーワードによっては、検索結果の上部に「AI Overview」が表示されるようになっていましたが、AI Overviewが表示されるキーワードは縮小し、今回のAIモードが実装されました。Web検索とは別カテゴリで、画像・動画・ニュースといったカテゴリ系列の最左部にカテゴリとして表示されています。現在もキーワードによっては「AI Overview」が表示されることもありますが、その下部では「AI モードでさらに詳しく」というAIモードへ促すボタンバナーが表示され、利用を促進する導線が強化されています。

これにより、知りたい情報は生成した文章で満足され、Webサイトのリンクがクリックされず、サイトのアクセスがAIモードの普及によって減少することがあります。
この傾向は「〇〇とは」といった一般名称での検索で特に顕著にみられます。

具体的な対策の必要性

AIモードの利用の増加と、一般名称での検索でのサイトへの訪問数の減少は、今後避けがたい変化といえるでしょう。そのような中で、AIに対応するWebサイトのポイントを押さえ、AI概要に出てきやすいサイトにすることが重要なポイントです。
以下4つのポイントはAI対策になるだけでなく、従来のWeb検索対策(SEO対策)にも繋がります。

対策①構造化データの導入

構造化データとは、Webページの内容を検索エンジンにわかりやすく伝えるためのルールに沿ったデータの書き方です。
裏側にルールに沿った記述をすることで「これはよくある質問である」「これは記事である」といったカテゴリや、必要な情報が確実に機械的に理解されます。これによって、検索結果にカルーセル形式で強調した表示がされユーザーの目に止まりやすくなります。
これまでは構造化データはカルーセル表示による目につきやすさが導入のメリットでしたが、AIの台頭によりAIに理解されやすくなるというメリットも出てきました。構造化データを入れることで、AIによる文章生成に採用されやすくなり、関連リンクからの流入を期待することができます。
構造化データが存在するカテゴリは下記コラムでも紹介しています。

構造化データとは?検索結果で目立つリッチリザルト対策 | コラム | MEGLASS finder

対策②FAQコンテンツの強化

構造化データを書き加えることがおすすめされるFAQコンテンツですが、構造化データを加えずとも、まずはコンテンツとしてしっかり用意していただくことが前段階として非常に重要です。
これまで、よくある質問は確度の高い問い合わせを増やしたり、軽微な問い合わせを減らす目的で用意されたりすることが多かったのですが、疑問形のAI検索に対する回答として、採用されやすい傾向にあるため、AI対策としての有効性が確認されています。
サイトに対して新たにFAQページを1ページ作成するのも良いですが、ランディングページや製品ページ、コンテンツの詳細ページの下部に、新たにFAQのセクションを追加していただくこともおすすめします。関心のあるコンテンツに、直接人間やAIが訪れる傾向が強くなっているため、そのページそのものにFAQがあるとより良いといえます。

対策③内部リンクの強化

内部リンクの強化は古典的なSEO対策の一つですが、AI対策としても有効です。
AI検索ではよりパーソナライズされた質問が増えるため、詳細を含む下層ページへ直接訪れる動きが多くみられます。そのため、下層ページから関連する上層ページへワンクリックで飛べるような、下から上の内部リンクを強化していただくことが重要です。
Googleが目的のページの評価をする際に、評価要素が一つ上の階層にあった場合、ワンクリックで飛べるリンクがないとそのページを評価の対象に含めることができないため、評価されにくくなります。旧来の上から下への導線経路だけでなく、下から関連する上層ページへの経路も、内部リンクの強化で重要となります。

対策④E-E-A-Tの強化

E-E-A-Tとは、GoogleがWebサイトの品質を評価する際に用いるExperience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)の4つの要素の総称です。
AI検索は様々な情報を織り交ぜて回答を生成するため、元となる情報源が信頼できるかどうかが非常に重要となっており、4つの要素の評価が高いコンテンツページがますます評価されやすくなっています。E-E-A-Tを補完することはAI対策だけでなくSEO対策にもなり、SEOにおいても要素として重視度が年々上がっています。
AIモードとWeb検索のいずれも有効な要素ですので、コンテンツ作成の際に考慮することをおすすめします。

E-E-A-Tとは?AI検索時代に重要なSEO対策 | コラム | MEGLASS finder

まとめ

Webサイトを取り巻く環境は、AIの普及により目まぐるしいスピードで変化しています。一方で、Webサイトに求められる要素や有り方の本質は大きく変わりません。
上記の要素はこれまでのSEO対策としても有効性のあった普遍的な要素といえます。
これまで対応しきれていなかった要素について、この機会に是非対策し、より良いWebサイトにしていきましょう!

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