2025年5月以降、Google Analytics4(GA4)を開くと「ビジネスに合わせてカスタマイズされたレポート」の設定画面が表示されるようになりました。これは、GA4上でサイトの目的に応じて最適なレポートを提示するためのカスタマイズ設定となります。
本コラムでは、カスタマイズ強化の背景、設定方法、設定に迷った場合の選び方について解説します。
目次
背景:GoogleのAI強化とカスタマイズの強化
アクセス解析ツールであるGA4には、全体的なアクセス概要が確認できる「ホーム」、ユーザーの傾向を体系的に確認できる「レポート」、詳細にカスタマイズ分析できる「探索」があります。
特にデフォルトで指標が表示される「ホーム」と「レポート」についてはユーザーのビジネスを把握することで、より役立つ指標が表示されるようになります。
これまでに業種や目標や設定を行っていなかったユーザー、既に登録をしていたユーザー、いずれに対しても、このカスタマイズを強化する為、改めてこの表示が表示されるようになりました。
カスタマイズを強化する背景として、Googleは昨今AIの機能をあらゆるツールや機能で強化しています。検索そのものも元来のリンクに基づくアルゴリズムではなく、AIを土台としたアルゴリズムに変更するといった基盤の変容を迎えつつあります。
GA4においても、今後AIによる機能向上によりカスタマイズ機能はますます向上することが予想されます。この前段として、今回は分析するサイトのジャンルや目的を把握する為のポップアップが表示されたと考えても良いでしょう。
設定方法
GA4にログインすると以下のような画面が表示されます。

①業種の選択
GA4設定時に選択した業種がデフォルトで表示されています。正しいその場合はそのままで、未設定の場合や異なる場合は適切な選択肢を選びましょう。
画面左下の「管理」→「プロパティ設定」からデフォルトの業種の設定を選び直すこともできます。
②ビジネスの規模の選択
従業員人数を選択します。コーポレートサイトであれば、企業の従業員人数に準じた選択肢を選びます。個人サイトであれば小規模-従業員1~10名を選択します。
③ビジネス目標の選択
サイトの目的と照らし合わせて選択します。最後に保存ボタンを押して完了です。
ビジネス目標の選び方
ビジネス目標に迷った場合は、下記を参考に選ぶと良いでしょう。複数の目的に当てはまる場合は「今もっとも重視している目的」を軸に選ぶと良いでしょう。
①見込み顧客の発掘
新規顧客の獲得が主な目的の場合はこちらを選びます。
- 資料請求、お問い合わせ、見積もり依頼など、明確なアクションをコンバージョンとして計測したい場合
- SEOや広告を活用して集客している企業サイトに最適
②売り上げの促進
ECサイトや予約サイトなど、サイト上で直接売上が発生する場合はこちらを選びます。
- 購入行動の分析や、離脱率の改善を通じて売上を増やしたいときに最適
③ウェブ/アプリのトラフィックの分析
まずはサイト全体のアクセス傾向を知りたい場合におすすめです。
- リニューアル後や運用初期で、「どんなユーザーが訪れているか」を把握したい場合
- コンテンツマーケティングや広報重視のコーポレートサイトに最適
④ユーザーエンゲージメントとユーザー維持率の把握
ユーザーの継続利用や再訪を重視するビジネス向けです。
- 会員制サービス、アプリ、教育プラットフォームなどに最適
- ユーザーの離脱要因やエンゲージメントを分析したい時に最適
⑤その他ビジネス目標
どれにも当てはまらない、またはまだ明確でない場合はこちらを選択すると良いでしょう。
まとめ
今回のカスタマイズ設定は、主に翌日以降に反映され、「ホーム」「レポート」での指標がカスタマイズされます。
現状は一見して大きな変化がない場合もありますが、Googleの方向性を踏まえると早めに正確な業種やビジネス目標を設定しておくことで将来的により自分たちのビジネスに合った指標やインサイトが得られる可能性が高まります。
数分で完了する作業ですので、まだの方はぜひこの機会に設定することをおすすめします!
また、GA4を利用したレポート閲覧や分析に不安がある場合、GA4と連携したアクセス分析ツールを利用することもおすすめです。
ビジネス目標を設定した際は、自社にどんなデータが必要なのか、それをどう活用するのかも合わせて検討してみてください。
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